目の下のたるみ治療でアンチエイジング徹底ガイド
目の下のたるみ治療において、切らずに治療した場合、外科手術を行った場合、どちらの治療法でも少なからず、リスクはあります。ここでは、リスクをそれぞれの施術法に分けて紹介。治療を受ける前に各施術のリスクを知ることで、事前に避けることができることもあるのでぜひ参考にしてください。
外科手術は肌にメスを入れて治療するため、痛みや腫れ、内出血などが起こりうる治療法です。ダウンタイムは治療方法によって異なるので、事前に目安となる期間を確認すると良いでしょう。
レーザーメスを使って下まぶたを切開する脱脂術は、目の下にシワやへこみが生じ、左右の目が異なる形になってしまうといった合併症が起こる場合があります。
思い通りにならなかった部位を修正することも可能ですが、修正手術は高い技術が必要で難しい治療法なので、医師選びを慎重にすることが重要です。
下まぶたの切開をする治療のため、切った部分が腫れて下まぶたの外反(あっかんべー状態になる)が起こったり、上まぶたがくぼんでしまったり、目が閉じられないといった合併症の可能性があります。
その場合、新たに皮膚の移植や、脂肪を移動といった外科手術が必要となってしまいます。リスクを避けるためには、事前のカウンセリングやアフターケアがしっかりしているクリニックを選ぶことをおすすめします。
たるみの原因である脂肪や皮膚を切開して取り除くのですが、切り取った皮膚の量によっては、たるみの残り、逆にまぶたがへこんでしまったという合併症があります。
「若返りを期待したのにシワが増えて以前より老けてしまった」というケースや「痛みが続くと思ったら化膿していた…」なんてこともあるようです。失敗を避けるためには、信頼できる医師に治療してもらうことが重要です。
切らずに行える目の下のたるみ治療は、外科手術よりリスクは少ないです。しかし、トラブルが起きないわけではありませんので注意が必要です。ダウンタイムが必要な治療もあるので医師に確認すると良いでしょう。
金の糸を使った治療のリスクは、皮膚から糸が透けて見えたり、皮膚の表面に糸が出てきたりすることです。顔の表情がうまくつくれなくなったというケースもあります。的確な位置に糸を入れなければいけないのですが、必ずしも100%適切な部位に挿入できるとは限らないのです。
他に心配されることといえば金へのアレルギー反応が挙げられます。
クリニックによっては純金ではない糸を使用することがあります。金属アレルギーがある方は別の治療法に変えるなど対処が必要です。金の糸での治療で一番こわい失敗が「異物性肉芽種(いぶつせいにくがしゅ)」。からだの中に異物が入ることで炎症を起こし、放置し続けることで組織が固まってしこりを形成する病気です。
その場合は金の糸を取り除くか、しこりを取り除く必要があります。自分に合った治療法なのか、信頼できる医師に相談することがおすすめです。
ダウンタイムが少なくリスクが少ない治療法ですが、肌トラブルが起こることがあります。肌質によっては赤みや、かゆみが起こることがあるようです。レーザーの熱で肌が乾燥し、吹き出物やニキビができやすい肌になってしまう可能性も。しかし、一時的なことが多く、数日で改善されることがほとんどなので心配することはないでしょう。
レーザー治療で一番心配されるのは肝斑の悪化です。
メラニン色素が活性化することでシミが増えたり濃くなったりするケースも少なくありません。レーザーやスキンケアに詳しいクリニックで施術を受けるなど、クリニック選びを慎重に行う必要があるでしょう。
注射針を使って表情筋を麻痺させる治療のため、内出血や腫れを起こすといったリスクが生じます。人によっては痛みが起こることもあるようです。誤った箇所に注入すると表情がうまくつくれないケースも珍しくありません。簡単にできる治療のように思えますが、医師のセンスや技術力が重要となる治療法です。
ほとんどのクリニックがアラガン社の薬剤「ボトックス」を使用して行っていますが、安全性の確認できていない安価な薬剤を使うクリニックも中には存在するので注意が必要です。
注射針を使ってヒアルロン酸を注入する治療なので、ボトックスと同じように、内出血や腫れてしまうリスクがあります。ヒアルロン酸がうまく吸収されずにしこりになる場合や、入れ過ぎて膨らむこともあるようです。
人によっては内出血からアザになり、数年経過しても消えずに残ってしまう人もいます。手軽に受けられる治療ではありますが、リスクがない治療ではないということを覚えておきましょう。
目の下のたるみを改善する治療法はさまざまです。原因となる余分な脂肪や皮膚を切除するような「切る手術」は一般的にたるみ改善効果が高く、一度の治療で長い効果を維持することができます。
しかし、その一方で治療中や治療後に痛み、腫れなどが起こることも少なくありません。やや長めのダウンタイムが必要となりますので、まとまった休みがない人は受けにくい治療でもあります。
一方、レーザー治療やボトックス注入、ヒアルロン酸注入、金の糸などの「切らない治療」はその名の通り顔にメスを入れる必要がないので、気軽に受けられる治療です。
しかし、これらの治療にも当然ながらリスクがあります。特に、金の糸は表情がつくれなくなる、しこりができるなど日常生活への支障や手術が必要になるような合併症を生む危険があります。
いずれの治療を行うにしても、メリットとデメリットをよく吟味して自分に合った治療を行うようにしましょう。
医師成田 亜希子
弘前大学卒業後、内科医として地域医療に従事。その傍ら、保健所勤務経験もあり、国立保健医療科学院での研修も積む。感染症や医療行政にも精通している。プライベートでは二児の母。
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